劇場版マクロスエフイツワリノウタヒメの冒頭のシェリルのライブシーン。ライブが始まるその前の会場の演出でリンミンメイやFIRE BOMBERなどと並んで伝説の歌姫としてシャロン・アップル(Shalon Apple)と言う名前が出てきます。
さて、どんな話なのでしょうか。
エミ シリーズとしては1994年から95年にかけて発売された全4話のビデオ(LD)専用のOVAシリーズ「マクロスプラス」の歌い手だね。
元祖初音ミク?
サキ おはよう、エミちゃん。今朝は何を調べているの? シャロン・アップルか。色々と治安の問題で情報がアクセスできない訳ありの歌姫ね。興味深いわ。
エミ シャロン・アップルはバーチャルアイドルね。バーチャルアイドルといえば初音ミクが有名だけど初音ミクは2007年に発表されたの。だからマクロスプラスではその10年以上前にバーチャルな歌手というものを現実化していたんだね。
サキ えーと。なになに。1982年に超時空要塞マクロスが放送、84年に劇場版、92年にOVAのマクロス2、そして94年にこのマクロスプラスとなるのね。あっ、この作品から、河村正治監督、音楽菅野よう子のフロンティアの黄金タッグがクレジットに名を連ねているのね。(監督は渡辺信一郎氏も)
エミ 初代マクロスの進宙式と第一次星間大戦の勃発が2009年。マクロスプラスは西暦2040年と約30年後の話になっているわけね。大きな戦争ではなく、兵器開発がテーマなんだって。
西暦2040年、惑星エンデで統合軍の次期主力可変戦闘機のコンペティションが行われる。そのテストパイロットとしてエデンに降り立ったイサム・ダイソンとガルド・ゴア・ボーマン。そして、バーチャル・アイドル「シャロン・アップル」のエデン公演に帯同したミュン・ファン・ローン。若き日を共に過ごした3人の再会は、それぞれの心を波立たせる。だがシャロンの人工知能をめぐって、事態は急変の兆しを見せるのだった。(『マクロス音楽の全軌跡 1982ー2018』(一迅社、2018年刊)より引用。以下同)
サキ これがシャロンの顔よ、極秘指定だったけどね。
エミ よく新統合軍政府の秘密指定をクリアできたね笑。シャロン・アップルの歌は知られていても顔はあまり見れないから貴重ね、青白い顔だなぁ。
コンピューター技術の粋を凝らして開発された、命を持たないバーチャル・アイドル(電脳歌姫)。見るものに合わせて千変万化する容姿と歌声は人々を魅了し、一躍、銀河系のトップアイドルとなった。だが、システムの開発技術責任者マージ・グルドアが組み込んだ非合法のバイオニューロチップによって自我を獲得。ミュンに影響されたイサムへの執着から、地球を揺るがす大事件を引き起こす。(引用同)
サキ 他の登場人物は、と。(パチパチとキーボードを叩く)
イサム・ダイソン試作機YF19のテストパイロットを務める統合軍の凄腕パイロット。ミュンとガルドとは学生時代からの幼なじみ。過去に起きたある事件の真実とミュンへの想いを胸に秘める。
ミュン・ファン・ローンシャロン・アップルのプロデューサー。裏で未完成の感情プログラムを演じ、シャロンに影響を与えた。
ガルド・ゴア・ボーマン試作機YF21のテスト・パイロット。地球人とゼントラーディの混血で、過去の事件が原因でイサムを敵視する。
エミ シャロン・アップル、イサム・ダイソン、ミュン・ファン・ローンと、イサム、ミュン、ガルドの二つの三角関係が二本柱ね。マクロスシリーズは10代の乙女の恋物語というのが多いけど、これは大人の恋心という渋い路線みたい。
シモン、ヨハネ、ペトロ。今、君たちのくびきを解き放つ
サキ 暴走したシャロンが操って地球を危機に陥れた人工知能が操る無人戦闘機「ゴーストX-9」なの。こっちはもっと強力な秘密指定がかけられているけど、まぁこうすればと。(パチパチとキーボード)
エミ おー、マクロスΔ(デルタ)のレイナなみのハッカーぶり笑。それにしても、フロンティアの最終話(25話)で、ルカが「シモン、ヨハネ、ペトロ(遠隔操縦する3機のゴースト)今、君たちのくびきを解き放つ。かつてマクロスシティーを恐怖の底に陥れたその力をを。ユダシステム、リリース!」って言ってたセリフは、この話しだったのね〜。意味はわからなかったけど、あの流れでのルカくんの手さばきからのあの言葉がすごく印象に残っていったの。
サキ そうそう。相手のバトルギャラクシーから終盤に放たれたのもこのゴーストタウンX9だったわ。劇場版のイツワリノウタヒメや本編第1話デカルチャーバージョン(完成前のもの)では、最初からフロンティアの新統合軍が無人機としてゴーストを使っているわね。X9かどうか型番は不明だけど。
エミシャロン・アップルの歌や曲についても、今回参考にした書籍『マクロス音楽の全軌跡 1982ー2018』(一迅社、2018年)に、河森・菅野インタビューが載っていたりして興味深い話があるから、稿を改めて、分析していくわね。
この記事へのコメントはありません。