自然発生した合唱で菅野よう子の思い入れの一曲となった「SMS小隊の歌」う

いかしたあの娘はエイリアン

ぶっといミサイルぶちこんで

行くぜ行くぜSMS

銀河にタネをバラまこう〜🎵

マクロスの世界で重要な柱である人類播種(はんしゅ)計画を、アメリカ軍っぽい下品な軍歌として仕上げられたのが「SMS小隊の歌」(作詞黒河彰次、作曲菅野よう子)だ。

菅野よう子の相当思い入れのある曲である。

もっとも、もともと作ったときにはそれほどの曲ではなかった事は曲の短さからもわかる。しかしライブをやったときにたまたま流したところこの歌を会場にいた客たちが合唱を始めた。

舞台袖からそれを見ていた菅野よう子が大変に感動して思い入れのある1曲となったようだ。菅野率いる(?)バンド「seatbeltshシートベルツ)」のアルバム「スペース バイオチャージ」(2009年)では、マクロスフロンティアから、「ライオン」に加えて、「ランカとボビーのSMS小隊の歌」が収録されている。

解説で(菅野本人とみられる)宇宙音楽ライターK.Yは

Tank!イントロの「3、2、1 Let’s Jam」もう一緒に叫ぶのがライブの決まり事。ジャムはイチゴとか杏とかそーゆージャムじゃないようだ。そして「what planet is this?!」って「この☆はなんなのよ?」とボケてんだが突っ込んでるだかわからないが、メンバーと客が一緒になって「what planet is this!!!」と声がかれるまで一緒に叫ぶのがこれまたお約束。その際、発生する巨大ソニックをなんとか家庭で使うエネルギーに転嫁できないかと「宇宙ゴミで温水プールプロジェクト」では真剣に討議されている。また「SMS小隊」でも、自然発生的にステージと客席が一体となって歌ったという史実が残されている。今までこの歌を知らなかった人もぜひ覚えて、ライブ会場で数百10,000人が一体となって歌うことの楽しさを感じて欲しい。

と書いている。

(なお、ライオンについては同アルバム解説で「2大宇宙歌姫の豪華共演が話題となり銀河チャートを席巻したこの曲だが、なぜかシートベルツが時空を超えてそっと参加していたのである。さすがシートベルツおそるべし時間軸無視」と書かれている」)

2008年7月27日のゼップ東京でのライブについては、『マクロスオールソングブック』(学研、2009年)の中で総監督の河森正治との対談の中で菅野よう子がこう話している。

反応が良かったと言うよりは、すべての反応が想像超えていたと言ったほうが正しいですね。こんな感じでお客さんが反応してくれたらいいなと想像していたよりも、ずっとずっと暑かった。特に「SMS小隊の歌」があんなに盛り上がると思わなかったなぁ(笑)。Zepp Tokyoのライブ終了後にBGMで直流しただけなのに、お客さんが歌い始めちゃった。歌ってほしいと言う意図があったわけではなかったんですが、実際に歌ってくれている姿を舞台袖で見て、「あ、みんなこれ歌いたいんだ」って思って。じゃぁ次のライブからはこの曲を昇格させようみたいな感じで。ライブは特にお客さんに育ててもらっている感じがありました。

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