#14「マザーズ・ララバイ」
ガリア4でグレイスがフォールド爆弾を起動させ、ガリア4を飲み込み放出されたフォールド波を感知したバジュラが次々とフロンティア船団の近くにフォールドアウトしてきた。
バジュラとともにフォールドしてきたミシェルだが、怪我で失神した。代わりに、一応、パイロット養成科に所属しているシェリルが運転したが、下手くそで安定しない。その前にバジュラが出現。絶体絶命のピンチに陥ったものの行方不明だったアルトが現れ、窮地を救う。
しかし戦況は悪くなる一方だった。
さらに後方から現れたバジュラによってアイランド14が爆撃されアイランド1にも被害が及ぶ。三島の提案で、バジュラの空母級に反応弾(核兵器みたいなもので人道上使うのが禁じられている)での攻撃を決断。だが、アルトは、まだランカが空母級バジュラにとらわれていることを伝え、1人で救出へと向かう。その頃ランカは空母級バジュラの中で、子守唄として聞いていた「アイモ」のメロディーを聴いていた。そこに母親を感じたランカは、ともに歌い続ける。
捕らわれたランカの前にアルトとブレラが現れ、バジュラの準クイーンを撃破。無事に救出されたランカだが、なぜか悲しみに包まれて、涙が止まらなくなっていた。
バジュラは本当に敵なのか。ランカのなかでいろいろな思いがぶつかる。
OP「トライアングラー」
ED「ダイアモンド クレバス」
#15「ロスト・ピース」
ガリア4の崩壊に巻き込まれたかと思われたグレイスは生きていた。
インプラントネットワークにより意識を共有している存在であるため体はただの器に過ぎなかったのだ。次々と明かされていくグレースの野望と目論見。バジュラとの戦いはすべてグレイスと彼女と会話する謎の声とが画策した陰謀だった。
長い時間一緒に過ごしてきたシェリルでさえもグレイスにとっては道具でしかなかった。そうとは知らないシェリルは入院中の病院ですっきりしない日々を過ごしていた。
ガリア4での公演により一躍スターとなったランカの存在に脅威を抱き始めていたのだ。お見舞いに来たアルトとランカ。
シェリルはランカと恋の鞘当てをして、二人で、「What ‘bout my star?@Formo」を病院で歌い出す。7話のシェリルのコンサートで、観客席にいたランカと一緒に歌った曲(Infinity)が遠い宇宙のアルトに聞こえていたことに感動するランカ。これはフォールドクオーツの効果だったのだが、ランカは無邪気に歌が届いていたと喜ぶ。
シェリルとランカの2人が一緒にたくさんの人の前で歌うのは初めてのことだ。しかし、シェリルは途中でむせ込んでしまう。
グレイスはそんなシェリルにいよいよ見切りをつけてランカを計画の駒として使用しようとしていた。一方三島は第117次調査船団の生き残りとして密かに監視していたランカを利用しようと考え、グレイスをプロジェクトのリーダーに添えて計画を進め始める。
そして先の戦いの功績により准尉から少尉へと昇進したアルトに、S.M.S.のオーナーであるビルダーから呼び出しがあった。
OP「トライアングラー」
ED「ダイアモンド クレバス50/50」
#16「ランカ・アタック」
オーナーのビルラーは巨人ゼントラーディ人だった。
ビルラーからバジュラの持つネットワーク通信が断層で隔てられた世界を1つにするカギとなるときかされたアルト。バジュラの体内にある「フォールドクォーツ」という宝石が時空をこえる力を持っていて、それを集めるようにとの指示だった。なんでもビルラーは、時空をこえることで「会いたい」人がいるのだという。(最終回のオマージュポイントの伏線ですが、会いたかったのはミンメイです)
ビルラーは暗躍している人物だが、目的が夢のためで悪人とは思えない。
アルトは、納得できないものの、指令通りにバジュラの死骸集めを淡々と進めていく。
一方、ランカは危機をすくった(実際には直後にガリア4が滅亡しているのであんまり意味はなかったかもしれない)超時空シンデレラとして、爆発的な人気に火がついた。対称的に、シェリルは体調が治らず、軍の病院で入院中。
鬱々とした気分に陥る中、テレビでランカのインタビューのうしろにグレイスの姿を見てしまうシェリル。「捨てられる?」とに不安と不信感を抱いたシェリルは黙って病院を抜け出し、展望桟橋で倒れているところをアルトに保護された。
これ以上病院に閉じ込められているのは嫌だと言うシェリルをアルトは、仕方なくSMSへと運び込む。
その頃三島たちはランカの歌で本当にバジュラたちの行動を制御できるのか実験を行おうとしていた。その結果ランカの歌はバジュラに有効であるとの結論が出る。戦いが楽になると沸き立つ政府やSMSのクルーたち。ランカはその喜びに複雑な思いを抱くのだった。
同じような思いはランカの兄、オズマも抱いていた。オズマはランカにたずねる。「これがやりたいことなのか?」と。
オマージュポイント 初代マクロスでは「ミンメイアタック」とされた歌による敵の無力化は「ランカアタック」とされた
うん、ここからメインのエンディングが「ノーザンクロス」です。シェリルの<実写=May’n>なんでびっくりしました
OP「トライアングラー」
ED「ノーザンクロス」
#17「グッバイ・シスター」
ガリア4事件で延期となっていたランカのファーストライブ開催まであと数日に迫った。オズマはランカの歌が戦争に利用されることに納得できていなかった。
バジュラとは互角に戦えているのになぜ? 捕らえられたバジュラがアイランド3の秘密研究所に運ばれていると知り、オズマは真相を知ろうと忍び込む。
だが、中で待ち受けていたのは、ブレラだった。その口から意味ありげな言葉を聞かされるオズマ。本当の「兄」はどっちだ?
対決の最中に、緊急の呼び出しがかかる。2人ともバジュラを撃退することは同じ責務だ。
SMSはいつもどおり?バジュラへの攻撃を開始する。
しかしその攻撃はことごとく効果がなかった。
ネットワーク生物であるバジュラは一体が受けた損傷情報を各個体へと送ることができ、繰り返しダメージを受けるとそれに対する免疫を作るのだ。驚愕する一同。オズマは負傷しながらも戦い続ける。BGMにはオズマが大ファンのFireBomber(『マクロス7』)の曲が流れる。
増援にきたブレラの協力もあって何とかバジュラは撃退したが、今後の戦況には暗雲が込める。
ブレアに励まされて迷いが消えたランカは堂々とステージを務める。その歌声を聞くオズマの足元には多量の血液が流れ出していた。
すわ、オズマの危機?
しかし、後日、病院には入院中のオズマに泣きつくランカと、それを見守るアルト達の姿があった。同じ頃シェリルがグレイスと対峙しているとも知らず。
オマージュポイント 初代マクロスではエースパイロット・フォッカーが同じような展開で、パインサラダを待って死ぬ。フロンティアでもパインケーキが出るなどオズマの死が予測される展開だったが、あっさり生還する
初代を見ていた人は、「あー、ぜったいにフラグたった」と思わせて、どんでん返しになってるのね
これまではずっと(1ー16話)「トライアングラー」で、18話から新OPになるんだけど、間に1曲挟んだのが、うまい演出よね
OP「星間飛行」
ED「ノーザンクロス」
#18「フォールド・フェーム」
直接グレイスに疑問を問いただしたシェリル。それに対してグレースの口から出たのはあまりにも冷徹な言葉だった。
「文字通り、あなたは死ぬのよ、シェリル」
「銀河の妖精」は偶像に過ぎない。拾われなければ死んでいた。そして病気は完治しておらずあなたは死ぬのだと。ミシェルと(実は大学生の)クラン・クランによりそれが事実だと知ったシェリルはショックで街を彷徨。気を失ったところを助けたのは、アルトではなく、兄弟子の矢三郎だった。
オマージュポイント ミシェルが見つけたデータには3人の女性の写真が。グレイスと『マクロスゼロ』のマオ・ノーム、もう一人がのちほど明らかに
フロンティア船団はバジュラから逃れるため、超長距離フォールドを計画していた。そのエネルギーをためるためにエネルギー供給は制限され、水や食料も配給制となっていた。
1週間後の予定だった超長距離フォールドのはずが、突如現れたバジュラによって前倒しせざるをえなくなる。
しかしこのままフォールドしてはバジュラも追いかけてくるために無意味になる。苦悩する大統領。
そこで、戦場へ出ることを決意したランカが現れる。ランカの歌で制御の取れなくなったバジュラにむけてマクロスキャノンが発射。バジュラは殲滅され、フロンティアのフォールドは成功した。喜びに沸く首脳陣をよそにランカはまだ歌い続けていた。さながらバジュラへの鎮魂歌のように。
生き残りたい、生き残りたい♪
V型感染症で余命いくばくもないと伝えられたシェリルが本心からこの歌詞を歌えるようになってほしいわ
OP「ライオン」
ED「ノーザンクロス」
#19「トライアングラー」
無事フォールドアウトしたフロンティア船団。バジュラから逃れられた記念にとその日はアイモ記念日と命名され、美星学園ではランカの記念コンサートが開かれようとしていた。アルトはシェリルに会うために勘当されて以降、寄り付かなかった早乙女邸を訪れていた。
そこでシェリルと対面はしたものの彼女は強がって歌をやめると言い出す。そんなシェリルに、歌を止めれるられるはずがないと告げるアルト。弥三郎からもアルトの母親のこと、そして演劇が簡単に止められるものではないとさとされ、シェリルはランカのステージを見に行く決意をする。
一方行方不明なったあい君を探していたランカは、ボディーガードになったブレラに歌に対する自信がなくなっていることを見抜かれてしまう。誰のために歌っているのか。ブレラからそう尋ねられて自分の気持ちを再確認したランカはアルトに思いを伝えようと考え、アイモ記念日のステージに立つ。
コンサートは大盛況のうちに終了。屋上にいると言うアルトのもとへと駆けつける。しかしそこで見たものはシェリルと抱き合いキスをしているアルトの姿だった。こんな形で「トライアングル」が起きるとは。
オマージュポイント ランカがアルトとシェリルのキスシーンを見るのは初代マクロス23話のオマージュ
タイトルどおり、ちゃんどエンディングでトライアングラーが流れました。君は誰とキスをするって...これかぁ。
OP「ライオン」
ED「トライアングラー」
#20「ダイアモンド・クレバス」
美星学園でのランカのコンサート後に屋上で、顔を合わせたランカ、シェリル、アルトの3人。それぞれの思いが交錯する。
ランカの動揺を感じ取ったかのように艦内に潜んでいたバジュラたちが一斉に行動を始める。アルトに歌を歌うよう促されるが、ランカは「歌えない」とくじける。そんなランカに、シェリルは頬をはたき、勇気づける。(このシーンが最終回でシェルルをたち直せるためにランカが逆のことをすることへの伏線)
ようやく歌い始めたランカだが、感情が不安定のためかバジュラたちは逆に暴れだす。
とにかく避難が先だとSMSに向かった一行だったが、途中に、ナナセが建物の崩落で怪我をして、シェリルは先にいけと脱落。
アルト、ランカ、ミシェル、クランの4人はSMSにとたどり着いたもののそこは凄惨たる状況になっていた。しかし諦めるわけにはいかない。残っている武器を確認したクランは、自分がゼントラン化してバルキリー用の武器を使って艦内のバジュラを撃退しようと考える。
そしてマイクロン装置に入る直前にミシェルに一大決心で告白した。ミハエルは具体的な返答をしなかった。
その直後に悲劇が彼らを襲う。装置の中のクランをバジュラから守ろうとしたミハイルが致命傷負ってしまったのだ。ミハエルは傷を負いながらもバジュラを撃退、しかし、爆発が起きて壁面にあいた穴に吸い込まれ宇宙へと投げ出されてしまう。ミシェルは死んだ。
そんな状況を知らないシェリルは、ナナセを看病しながら、避難する人たちとシェルターにいた。動揺する人々の心を落ちつかせるため、いちど捨てた歌をまた歌い始める。
「私は絶望の中で歌ってみせる」
前半のEDだった「ダイアモンド クレバス」のニューバージョン「真空のダイアモンド クレバス」。歌い手としてさらに進化を見せた一曲だよね
OP「ライオン」
ED「真空のダイアモンド クレバス」
#21「蒼のエーテル」
フロンティア内外でバジュラとの戦いが続いていた。大統領暗殺に成功し全権を掌握しながら一計を案じた三島のもとに、ルカからある作戦が持ちかけられる。それはランカを囮にしてバジュラをアイランド3に集めフォールド爆弾で一網打尽にしようと言うものだった。危険な作戦に賛同できないアルト。しかしランカはそれを受け入れる。今度はちゃんと歌えるからと。伝えられなかったたったひとりの人のためのランカの歌に、バジュラたちは引き寄せられていく。
ルカの作戦は成功しバジュラを殲滅させたフロンティア。三島はさらにランカを利用して、沈んだ人々の心と気持ちをつかもうとするがランカは歌うのを拒否してしまう。もう歌えない。複雑な気持ちのランカの前に行方不明になっていたアイくんが姿を現す。
実はアイ君はバジュラの幼生だったのだ。脱皮したアイ君を見て彼を故郷へと戻したいと願うランカ。あるとと共に生きたい。そんな願いからアルトをグリフィスパークに呼んだが、アルトはアイ君を撃ち殺そうとする。
その姿にランカはアルトと生きることを諦め、彼に別れをつげてて、ブレラとともにフロンティアを去っていくのだった。
「さよなら、大好きでした・・・」
一人の自立した女性として旅立っていったランカ。応援してる、ブレラもがんばれ。
OP「ライオン」
ED「蒼のエーテル」
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